没後70年 吉田博展
¥2,200
「没後70年 吉田博展」の公式図録です。
ダイアナ妃が愛した日本の版画があります。洋画家、風景画家としての素養を持ちながら版画家として新たな境地を切り開いた画家、吉田博(1876~1950年)が制作した木版画です。
福岡県久留米市に生まれた吉田博は、若き日から洋画修業を始め、当時の日本人としてはまれな、幾度もの海外体験を通じて東西の芸術作法を見つめ、己の技に磨きをかけてゆきました。一貫して風景に取材、自然に飛び込み融合することで体得した自然観と、欧米の専門家をも驚嘆させた高い技術をもって、制作を重ねました。
水彩、油彩の分野で才能を発揮していた博が木版画を始めたのは49歳。西洋画の微妙な陰影を版画で表現しようという前代未聞の挑戦でした。彼が追い求めたのは版画を使って水の流れや光のうつろいを驚くほど繊細に描くことでした。
本展は、吉田博の没後70年にあたる節目に、後半生の大仕事として取り組んだ木版画を一挙公開します。